この日は現場がベースキャンプから近かったため、歩いて現場へ行きました。帰宅してネット環境が整う今でこそ、位置関係を把握していますが、しばらくは歌津という街の全様や位置関係は全く把握していなかったので、歌津を歩くというのはとてもよかったです。
なぜこの場所が選ばれたかというと、駅裏には伊里前保育所があり、子どもの通園路になるためでした。基本的に住民の方のニーズは子どもにできるだけ安全な道を歩いてほしい。子どもの目に届くところの復旧を早めて心を痛めないようにしてほしいというところが強いことも今回のボランティアで感じました。
歩いていると所々に油が浮いていました。街から来たのかわかりませんが、広範囲に流れておりこの場所の田んぼが復旧するには相当時間を要するのではないか、これらの人々の新しい仕事を作り出す必要があるのではないか、そのようなことを考えながら歩いていました。
現場を見て立ち尽くす社員 |
呆然という感じです |
この区域、実は線路が3~4階だての建物くらいの高さがあり、そこが防波堤になっているにも関らず、この状態でした。線路が津波に流され曲がってしまっていることからも津波がいかにすごい破壊力を持っているかがうかがえます。この駅の海側がちょうど街の中心地だったところと思われますが、そこにはもう何もありませんでした。
右手前に伸びている鉄が線路です |
駅のホームはかろうじで浸水しなかったようです。 |
海側の様子 |
恐らく間伐したり、下草刈りなどはされていなかったのでしょう。枝や枯葉も随分と堆積していました。流木などは少なかったように思いますが、日本の森は今人手がかけられず、洪水やこのような津波の時に、別の災害も引き起こす可能性があります。森林管理は防災にもなる。森の機能の中に防災機能が入っていたことを思い出します。
ちょうど保育所は山に囲まれていた上に少し高台(だいたい3階建ての建物の高さくらい)にあったため、津波が来た境目で建物が残っていました。そこでは、今回の地震の大きさを見ることができました。(基本的に地震で壊れたところも津波でながされているため、あまり揺れの被害現場を見ることはできないからです)
校門の高さまで波がきたようで濡れた形跡有 |
左上の水道口のようなところから地盤沈下を起こしています。 |
コンクリートが隆起してひび割れています。今回の津波はもちろんのこと、揺れも相当であったことがうかがえます。
ゴールデンウィークにボランティアが殺到して迷惑?みたいな報道もありましたが、大人数だからこそできる撤去作業もあります。
このように倒れそうなフェンスを20名がかりで、校庭側に引き上げ、倒して安全に撤去できる状態にするということも、大人数だからこそできることでした。
でも見てください。既に木の杭とは言え、人の手が入っていることには驚きました。何も進んでいないように見えて、復興活動は少しずつ進んでいます。
こちらが正しい角度の写真 線路際に漂着しています。崩れたら危険です。 |
0 件のコメント:
コメントを投稿